第3章 夢か現か
着いたのは小さな里だった。
佐助くんは手際よく宿を見つけて、私が泊まる手配をしてくれた。
佐助「舞さん、今日のところはとりあえずここに泊まってゆっくり身体を休めるといい。今後のことは明日、またここに来るからその時に話そう。」
「わ、わかった……」
佐助「そばにいてあげられなくてごめん。じゃあ、また明日。」
佐助君はそう言うとすっと夜の闇に溶け込んでしまった。
(とりあえず、ご飯をもらって、お風呂に入ろう)
「わ、和食…………」
当たり前だけど、戦国時代の料理はとても質素で、ザ・和食という感じだった。
お風呂…湯浴みもなんとか済ませて、部屋に戻ってもう3時間くらいは過ぎている。
(時計…よかった。壊れてない………)
父から貰った母の形見の懐中時計は4時をさしていた。
「もうそろそろ夜が明けるな……」
ひと言呟いて、私は深い眠りに落ちていったーーーー