第27章 戦とは
昼になると、私が目覚めたことを秀吉さんから聞いた政宗がお粥を作って持ってきてくれたり、家康が具合を診に来てくれたりした。
そして3日後。
起き上がれるようになった私が秀吉さんに連れていかれたのは、牢屋だった。
「………?」
不安になって秀吉さんを見上げると、
秀吉「そんな不安そうな顔をするな。ほら、こっちだ。」
やがてある人の前で立ち止まる。
そこにいたのはーーーー。
「え……嘘………」
庇いきれず私の真後ろで、斬られたはずの大名だった。
驚いて固まる私に気づいた大名は、こちらへ寄ると、
大名「ひ、姫様………!ありがとうございました………!!!」
そう言って涙を流して柵ごしに跪く。
「そんな、私は………頭をあげてください。」
私もしゃがみこむと、大名は顔を上げ、
どこか晴れやかな顔で、続けた。
「妻も子も、無事で…本当に……本当に………」
「!!生きて、いらっしゃるのですね、良かった………」
思いがけない展開に夢かと思いつつ、説明を求めて秀吉さんを見上げる。
秀吉「信長様は初めから命を奪うつもりはない。武士としての彼らやその家族をを皆殺しにしたんだ。それをお前は……」
「え……それじゃあ他の人たちは…」
秀吉「バラバラにはなっているが、それぞれ他の領土に飛ばされて、今頃は畑を耕しているだろうな。」
「じゃ、じゃあこの人は………」
秀吉「それは…」
大名「私は飛ばされる予定でしたが、姫様に一言お礼を言いたく留まっておりました。」
秀吉「だそうだ。」
「えっ…あ、ありがとうございます……」
大名「仲間を奪い領土を拡げ続ける信長、、、様にはやはり心から忠誠をという気にはまだなれませんが、姫様、私は貴女様に心からの忠義を尽くそうと思います。姫様が仕えるのならこの安土にも誠心誠意仕えましょう。どうぞ、宜しくお願い致します!」
「えぇっ……」