第27章 戦とは
(……ん)
長い、長い夢を見た気がする。
目が覚めると、いつもの天井。
「え………」
記憶が無い。
大名を庇って、それも無駄で、たくさん泣いて……
どうして私はここにいるんだろう?
混乱していると襖が開いた。
秀吉「舞、起きてたのか。勝手に入って悪いな。」
「あの…秀吉さん、私………」
秀吉「お前、熱出したんだよ。信長様が護衛もつけずに1人でお前を抱えて帰ってきてびっくりしたよ。」
「え……?」
秀吉「お前、帰ってきてからずっと眠ってたんだぞ。すごい熱でな。もう政宗たちも帰ってきてる。」
「政宗………」
大名のことを思い出してなんとも言えない気持ちになり、俯く。
秀吉「………元気になったら、お前を連れてきたいところがある。だから早く治せよ。」
秀吉さんは何もかも知っているかのように苦笑し、私の頭をぽんと叩いた。
「……うん、ありがとう。」
ぎこちなくそう答えた。