第26章 初陣(8)
よくよく考えてみると、
現代に私の居場所はない。
そんな気さえしてくる。
(…今更、馬鹿みたい。)
この乱世に来てからはなんだかんだ
いつもそばに誰かがいて、
笑顔を向けてくれて、
幸せだった。
そんな、いつ消えるか
わからない儚い幸せを、
いつからか、
もっと、ずっと、と
期待してしまっていた。
私は……………………
今では戦のない現代よりも、
この乱世に留まることを、
選びたがっているのだ。
…戦は嫌いだ、けどこの世界で
私はみんなのそばにいたい。
馬を走らせながら思いを巡らせ
自分の気持ちをかため、
前を見るとーーーーー。
(……!)
信長「舞、下がれ。」