第20章 初陣(2)
早駆けのお陰で予定より早く
日が暮れる前に予定の場所につくことが出来た。
兵士「舞様にそんなことさせられません!」
「いえ、私が寝泊まりする場所ですしせめて手伝わせてください!」
なんとか頼み込んで手伝わせてもらい、天幕を張っていく。
(姫様扱いは慣れないなぁやっぱり)
内心苦笑しながら、
私のために用意してもらった天幕を張り終え、もうお休み下さいという兵士をなんとか説き伏せて手伝いを続行する。
政宗「お、舞、仕事してんな。後で美味い飯食わせてやるからな。楽しみにしてろ。」
「うん、ありがとう!」
全ての天幕を張り終え、あとはもう休むだけ、となったのは申の刻。
丁度夕陽がさして昼間は青々しかった野原がオレンジに染まりとても綺麗だ。
(あ…シロツメクサだ!四ツ葉はあるかな……?)
天幕の近くにシロツメクサの群生地があるのに気づき夢中になって四ツ葉を探す。
(人数分、見つかるといいな……あった!)
ひとつ、またひとつと四ツ葉を見つけては摘み、集めていく。
あと一つで丁度求める個数ーーー九つ集まる所で見つからなくなり苦戦していると
頭上に影がかかり、
気づいた時には視界を覆われていた。