【マギ】 A Trip to MAGI World
第2章 My charm who deceives you
〈ピスティside〉
「わっ!ちょっと、大丈夫!?」
倒れそうになった彼女を、ギリギリで受け止めた。
「気を失ったみたいね。まぁ、こんな目にあえば無理もないけど・・・」
まぁ、確かにね。
見たところこの国の人じゃないだろうし、観光客とかかな。
来たばっかの国で、こんなことがあったら、そりゃあ失神だってしちゃうよね。
「シンドリアのイメージ、さがっちゃうだろうなー」
「いるんだよね。この国にも、こういう奴ら」
治安はいい方だと思うんだけど、やっぱりどこにでもゴロツキとかはいるんだよね。
「あ、そういえば!こいつらどうしたんだろ?ずーっと動かないし…」
「んー、この子がやったとしか思えないわ」
「え!?じゃあ、魔導士なの?この子」
「わからないわ・・・」
ヤム?瞳がキラキラしてるよ?
「とにかく、こいつらは連行するよ。あとはこの子。どうする?」
「聞きたいことが山ほどあるし、王宮にいきましょう。」
たしかに、それが一番いいかな。
王や他のみんなも事情を言ったらわかってくれるだろうし。
「じゃあ、行くわよピスティ」
「うん。あ、でも・・・」
「?なに?」
ヤムが、振り向く。
そんなに大切で、重要な話じゃない。
どうでもいいって思うかもしれない。
でも、私にとってはとっても大事なこと。だから・・・
「また、買い物行こうね?」
ヤムは、一瞬びっくりした顔になったけど、すぐに微笑んで、
「研究がひと段落ついたらね。」
って言った。
「なるべく早くね?お願いだよ?」
ちょっと口をとがらせて、そういった。
やっぱヤムは魔法が1番なんだ。
でもま、ヤムらしいし、いいや。
「さ!行きましょ」
「うん!」