【マギ】 A Trip to MAGI World
第7章 New Encounters
〈真愛side〉
「これで、話は終わりです。」
とりあえず、シンさんたちに話したことと同じ内容を伝えた。
ちゃんと話ができるように、自分自身の魅力は抑えながら、声にだけ魅力をのせた。
すっごく、大変!
実はこの魅力、高めるより抑える方がむずかしい。
「…そうか」
紅炎さんは険しい顔で何かを考えているみたい。
怖い…
「…そこで何をしている、紅明」
えっ?
「やはり気づいておられましたか、兄上。」
頭をかきながら、本棚の陰から姿を現したのは…
「こっ、紅明…様!?」
「何やら興味深い話をしておられましたので…」
「なぜ隠れるような真似をするんだ」
「お話の邪魔になると思いまして」
無視か!
「あ、あの…」
「真愛殿でしたね。第二皇子、練紅明です。」
「あ、黒﨑真愛です」
一応名乗っておかなきゃ。
「いつからそこにおられたのですか…?」
「初めからですよ。書斎には、よく書物を読みに来るんです」
あ、ここ書斎なんだ。
書物が多いと思った…納得。
「金属器は、どうやって手に入れたんだ?」
紅炎さんが聞いてきた。
「えっと、シンドリアの南東の無人島に出現していて、半年前に攻略しました。」
「お一人で?」
「いえ、シンドリアの友達と。」
「友達?」
「はい。友達であり、私の剣の師匠でもある人です」
アリシア、今何してるかな…
「その金属器は、どのような力があるのですか?」
「えぇと、音属性の金属器で…」
なんていえばいいのかな。
色々な技があるからなぁ…。
「聞くより、見る方がよさそうだな。」
見る…見せる?
「今から、ですか?」
「今日はもう遅いでしょう。明日でどうでしょうか?」
拒否権はナシ…まあいいんだけど。
「はい、構いません」