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【マギ】 A Trip to MAGI World

第2章 My charm who deceives you


〈真愛side〉
少なくとも5人はいるな。全方位囲まれて、逃げ場がない。

「悪いようにはしねーよ?ちょーっと俺らン家においでって言ってるだけだろ?」

いや、俺らン家とは初耳ですが。

それよりも、この状況どうしようかな?
モルさんのように強かったら踏みつぶせるけど。
誰もこの状況に気づかずに通り過ぎていくし・・・

一か八か、逃げて、捕まったら大声で叫ぼう。




・・・あれっ?
足が、動かない?
ちょっと、どうしたの!?私の足!

「じゃ、行こうか」
「・・・っ!」

押されて、転びそうになる。

「おっと、危な・・・」
私を支えた男は、その言葉の続きをいうことができなかった。

そのとき、私は理解した。


あぁ、私の目を見たからだ。


ウーゴ君にもらった能力『魅力』って、こういうことか。
てことは、船乗りさんも魅力にかかったのね。

「おい、どうしたんだ?」
仲間の男が言う。さっきの男は心ここにあらずって感じだった。

これはチャンス!
振り向いて、目を見る。

「私の目、見える?」
「あん?何言って・・・」

そしてその男も魅力にかかった。
あと・・・3、いや4人か。

「お、おい、どうしたんだよ!?」
「この女、なんかしやがったのか!?」
「調子乗ってんじゃねーぞてめぇ!」
「おい、こんなところで大声出したら・・・」

チャーンス。
「助けて!誰か、助けてぇー!」

周囲から、どよめきが起こった。
「こいつ、やりやがった!」

「きゃあっ!」
腕を引き寄せられて、目を隠される。

「は、放しっ…」
「逃げるぞ!こいつは連れていく!さんざんやってくれたからなあ!わかってんだろうな!?」

「ねぇ、あの子、危ないよ」
「お、おい、待て、よ…」

誰も、動こうとはしなかった。
助けて、怖いよ・・・。泣きそう…誰か。

「誰か、助けてっ・・・!」

その声は、誰にも届くことはなくて。

そのまま、私は連れていかれてしまった。
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