【マギ】 A Trip to MAGI World
第2章 My charm who deceives you
〈真愛side〉
「シンドリア到着でーす!ご乗船ありがとうございましたー」
あぁ、あの人、船乗りさん(?)だったのね。
っていうか、私今何も持ってないよ?お金も。
どうやら前払いで乗船してるみたいだから、助かったけど。
「ありがとうございました」
「あざーっす」
相変わらず、船乗りさんは私を見ない。
私、変なことしたかなぁ?怒らせちゃった? ま、いいや。
シンドリアかぁ~!
暑くて、活気にあふれていて、髪や目の色も体格も様々、やっぱここはシンドリアなんだ!って感じがする。
…で、どうしよう?
やばいよ、お金がないってことは泊まるとこも食べるものもないってことだよね?つまり...
野宿か。
確か、シンドリアには森があったなぁ。
...じゃなかった!危険だ!
森なんてどんな動物がいるかわからないし、ゴロツキに絡まれたら大変!第一、野宿なんてしたことほぼないのに!
私、この世界にきて調子狂っちゃってるな。
…で、じゃあどうするの?
お金を稼ぐにしても、どうやって?
やっぱ、市場的なところに行くしかないかな。
場所は・・・誰かに聞こう。
「すみません、市場ってどのあたりですか?」
「ああ、この道をまっすぐ行ったところにありますよ」
若い女の人は、笑って教えてくれた。
やっぱりいいね、シンドリアは!
「そうですか、ありがとうございます!」
女の人は、いいえ、といってほほえんだ。
さて!
にぎわう市場に来たのはいいんだけど、どうしましょ。
急に来ても雇ってもらえるわけないしねぇ。
「ねえねえ、君一人?何見てるの~?よかったら、俺たちとこない?ぜーったい、楽しいからさ!ね、おいでよ!」
はぁ、どこの世界にもこういう奴らはいるんだな。
声をかけられても、私はなぜか冷静だった。
「いえ、いいんで…」(どっかできいたセリフだなっ!モルさんか!)
「そういわずにさっ!」
ザッという足音が聞こえた。
「俺らと…あそぼうぜ?」
あぁ、かこまれてしまった・・・