【マギ】 A Trip to MAGI World
第5章 Adventure
〈ヤムライハside〉
「いた~、ヤム、ピス!」
中庭で話していた私たちのもとに駆け寄ってくる、真愛とアリシア。
「どうしたの?」
「なんか、真愛が話したいことがあるそうです。」
「え~、なになに?」
「私、もう一つの能力が分かったかもしれない!」
もう一つの能力!?
「本当!?それは何なの?」
「動物の言葉が分かったの!」
動物の言葉が!?
「どういうこと!?」
「さっき、森でね…」
真愛が説明してくれた。
「成程ねぇ」
「ねえ真愛、私思うんだけどさ…」
「何?ピス」
「真愛ってさ、アルテミュラの民っぽいよね」
アルテミュラ・・・?
「それ私も思ってました!魅力とか、動物と仲がいいっていうのも、アルテミュラに似てますよね」
「でも、真愛の髪は黒いわよ?」
「それに私、日本人だよ」
「まあ、そうなんだけどさ」
でも、確かにアルテミュラっぽいところはあるわね…
「ご先祖様がアルテミュラの民だとか!」
え?
「どういうこと?アリシア」
「真愛は日本からこっちに来たでしょう?逆に、こっちから日本に行った人がいてもおかしくはないですよね。」
「それがアルテミュラの民で、私のご先祖さま?」
確かに、ありえない話じゃないわ。
「夢の中のおじさんは、なんて言ってたか思い出せる?」
「うーん、あ!
『とある事情があって、俺はマギを知っている人を探してたんだ。そしたら丁度、君がマギにトリップしたいって言ってるのが聞こえてね。君を連れてきたってわけだ。』
…とか言ってたなぁ。」
とある事情…
「じゃあ、偶然真愛を連れてきたわけだから…」
「ご先祖様の可能性は低いですね…」
「また、ウー・・・おじさんに会えたら、何かわかるかもだけどな~」
「とりあえず、もう一つの能力について、調べてみましょ。」
「そうだね!」
今から行こうと思ってたけれど、真愛とアリシアが王に呼ばれた。
「話?シン様が?何だろ…」
「どうして私まで?」
研究はピスと進めておきましょ。
「いってらっしゃい」
「うん!行ってきます!」