【マギ】 A Trip to MAGI World
第3章 I Charm Is Non-Discrimination
〈真愛side〉
「ところで、あなたの名前は?聞いてなかったわよね」
「あ、そうでしたね。黒﨑 真愛です。真愛が名前」
「そうなんだ!この辺じゃ珍しいよねー、後が名前って。よろしく、真愛。」
「よろしくね、真愛。」
「はい。よろしくお願いします」
わぁ、八人将の2人に名前を知ってもらえるなんてっ!
「あっ、そうそう。聞きたいことがあるから、元気だったら来いって王様が言ってたよ。」
「ピスティ、そういうことは早く言って。案内するから、ついてきて、真愛」
「は、はい!」
わぁ、緊張する!
今から私、七海の覇王ことシンドバッド王に会うんだ!
・・・七海の女ったらしでもあるから、警戒しなきゃ。
「王よ、連れてきました。」
「ああ、悪かったな。入れ。」
「・・・失礼します」
あ~、緊張する~
部屋には、王とジャーファル様、シャルルカン様がいた。
「まず、お嬢さん。」
「ふぇ、真愛です!黒﨑 真愛で、真愛が名前です…」
あれ?なんで名乗ったんだろ?聞かれてもないのに。
「あぁ、真愛。丸二日眠っていたが、具合はどうだ?」
「ま、丸二日!?あ、はい。ちょっと体が重いけど、大丈夫です」
そんなに寝てたんだ、私。
「二日前のことを覚えているか?」
「あ、はい」
「君は男6人に連れられ、路地裏に入った。」
「はい」
「単刀直入に聞く。そこで何があった?」
「何、って・・・?」
「貴方はゴロツキに絡まれたにもかかわらず、無傷で服の乱れもなかったそうですね?捕らえた奴らも意味不明な言動を繰り返しています。ですから、何があったのか、と聞いているのです」
ジャーファルさんが言った。
そう言われても、何と答えればいいの…
「…よく、分からなくて…」
「ん?覚えているんじゃなかったのか?」
「えぇ、っと・・・」
私はこういった。
市場で抵抗したのだが、連れていかれてしまった。
しかし、その時点で2人がおかしくなっていた。
連れていかれた先で、何をされるのかと聞いたら、4人も黙ってしまって、6人が呆然と立ちすくむ状況になった。
そこにちょうど、2人がやってきた。
だから、私にもよくわからない。
噓はついてない。
・・・はず。