【マギ】 A Trip to MAGI World
第3章 I Charm Is Non-Discrimination
〈真愛side〉
こうしちゃいられない!
重い体も無理矢理起き上がらせる。
さっきより軽くなってるし。
ここ、王宮なんだ?
やっぱ、広い部屋だなぁ!
真っ白で、天井が高い。
何だか私だけ色がついてるようで落ち着かないなぁ。
そういえば、私こんな服着てたっけ?
覚えてないなぁ、それどころじゃなかったし。
鏡、鏡…あった。
全身が映る、大きな鏡。
見た瞬間、言葉を失った。
肌が白い。シミもそばかすもニキビもない。
腰まで伸びた髪は、漆黒で艶やか。
服は、露出度の高い紫色のもの。
胸とか、ヤムほどはないもののその辺のグラビアアイドルよりある。
なんか、自分で言うのも変な感じだけど。
どこから見たって、美人。
これ、ほんとに私?
まって、自分に魅力って効かないよね?
魅力無しでこれ? 信じられない!
こっちの世界では、ものすごく自分に自信を持っていい気がする。
・・・ こっちの世界、かぁ ・・・
何だか、マギの世界にいるって実感があまりないなぁ。
そんなことを考えていた時。
突然ドアが開いた。
「あぁ!良かった!目が覚めたのね!よかったぁ!!」
ヤムライハ様だった。
「ヤムライハさま!?びっくりしたぁ…」
「あはっ!ヤムったら、もう!まだ起きたばっかりなんだよ?」
そしてピスティ様も。
「ピスティ様も」
「なんか私、『~も』っていうのおおくない?」
「だって小さいから…(ボソッ)」
「んー?なにかいったかな?ヤム?」
「何でもないわよ、何も言ってない」
うーん・・・私はどうすればいいんだろう・・・
よし!モルさん戦法で行きますか!
「あのっ、あの時はありがとうございました!」
そう言って、頭を下げる。 土下座まではしないよ?
「ううん、私達は八人将の仕事をしただけよ!」
「それに、君がいつの間にかやっつけてたじゃん!」
「やっつけた…?…あぁ、まぁ…。ですが、その後私は倒れました。ここまで運んでくださったのはお二人でしょう?」
「まぁね!鳥さんにお願いしただけだけど!」
「本当にありがとうございました!!」
「いやいや、そこまでお礼言われたら困るなぁ…」
あれ?私は何をしたいんだろ?
モルさん戦法は困るとこあるなぁ。
モルさん何考えてるのか分からないし。