• テキストサイズ

【マギ】 A Trip to MAGI World

第9章 It is time to tell the truth.


〈ビルギスside〉

「私は、生まれてすぐ、教会の前に捨てられていたの。そして、教会で保護された」

これはよくある話。
教会の子供たちのほとんどがそうだった。

「同じ立場の子達はたくさんいて、みんな、話せるようになったくらいから異種族排除論を聞かされてたわ。もちろん、私も。」

ずーっと、あの退屈な話を聞かされていた。
聖典の第何章がどーのこーのとか…

「11歳の時かな、神杖を持たされたの。皆は、力を抜き取られるみたいで辛そうだった。でも、私には何も起こらなかったわ。」

最初は、神杖が壊れてるのかと思った。
でも、そうじゃなかった。

「神父に魔法で攻撃されても、防壁魔法は出なかった。それから私は、隔離されたの」

「隔離…?」

「一緒に過ごしていた子たちと離されて、いろいろな機械が置いてある部屋に入れられた。本当は捨てられるはずだったのに、ダビデとかいう人が、それを止めたみたい。」

ダビデ、といったとき、皆の顔に驚きが浮かんだ。

「ダビデ…!?」
「ダビデ老が…どうして?」

知り合いなのかしら?

「分からないわ。誰も教えてくれなかったもの。…というか、私に話しかける人なんて、誰もいなかったけれど。『神に見放された子』…みんなそう言って、私を避けていたわ。」

今まで友達だと思っていた子からも、汚れたものを見るような目で見られた。

「いろいろ実験みたいなこともされた。でも最近は、忘れられていたみたい。食事を持ってきてくれない日も多くなった。そして、今日、ついに捨てられた。」

ダビデも、もう飽きたんだろうな。
私は、生みの親にも育ての親(?)にも捨てられたんだ…。

/ 105ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp