第2章 心臓を捧げる右手
「おい、貴様!」
「ハッ!!」
その少年は敬礼をする。
「貴様は何者だ!!」
「○×△□区出身!オルオ・ボサドです!!」
「口が回ってない!!この馬鹿者が!」
「すみま''ッーーー!!」
その少年、オルオはおもいっきり舌を噛んだ。しゃがみこんで悶絶している。
「お前は本当の馬鹿のようだな!!何をしにここに来たんだ!?」
「ぎょ…ぎょ人を絶めしゅッーーー!!」
「何故、また噛んだ!?」
周りから見れば爆笑ものだが、やっている本人は超真面目なのだろう。誰も自ら舌を噛みたがる者はいないだろうから。
「貴様はもういい!!次はお前だ!!貴様は何者だ!!」
「ハッ!!」
次は少女だった。
「ウォール・○×△□内出身!ペトラ・ラルです!!」
「貴様も回っとらんぞ!!この馬鹿者!貴様は何故ここへ来た!!」
「右に同じです!!」
「ボサドは言えてなかったろう!!貴様のようなやつは巨人に喰われて終わりだろうな!!一列目、後ろを向け!!」
オルオ、ペトラ達がいる列が後ろを向く。ペトラは後ろを向いた時、ギョッとした。