第2章 愛しい人 (↑晃牙side)
ステージに向かうといつも通りの歓声が聴こえる
UNDEADは今日1番って言われてるからな…♪
次々と派手なパフォーマンスを魅せる
「「「「 We are UNDEAD!! 」」」」
虹色のサイリウムが客席を埋める
俺様はエレキギターをかき鳴らす
「震撼しやがれ!愚民ども!!」
ライブは何回やっても血が騒ぐぜ…♪
確か最前列に
ひなたとゆうたがいるって吸血鬼ヤローが…
…ん?
2人に挟まれてんの誰だよ…
あ…んず…?
あんずと一瞬目が合う
ライブに集中してたってのに…
あんずのせいで調子が狂いそうだな…
不自然にならねぇように最前列にいる
あんずに近ずいて…
あぁ… そうだよな…
あんずの周りにいる客が歓声をあげる
いや、でもコイツらじゃねぇんだよ…
あんずはずっと俺様をみつめていやがる…
その目を見つめ返して
『あんず』と声に出さずに伝えて…
これでわかんのかって話だけどよぉ…
俺様に付いてるマイクをエレキギターで完全に遮って…
「好きだぜ、あんず…。」