第3章 結ばれる愛し子たち (零side)
「…んぐっ、んぐぐ!!!」
躾の一貫じゃよわんこ♪
日が沈んできた頃、縄でわんこを縛る
「大神先輩何やってるんですか〜?」
葵くん達もいて、ちと騒がしいが…
でも、これはこれで良い
すると、控えめに部室のドアが開けられる
「あの… 話って…」
そんなに怯えなくてもいいんじゃぞ
無礼をしたのはわんこじゃからのう
縄で縛ってもなお唸るわんこと
そんなわんこを見て怯える嬢ちゃん
この時は思いもしなかった
まさか2人が……
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我輩は何かを見せつけられているのか
何故わんこが嬢ちゃんに抱きついているのか
嬢ちゃんが初めて
UNDEADのプロデュースに
参加してくれるとなって
嬉々揚々となっていたのは我輩も同じとて…
同じ年頃のスキンシップとやらか…?
とりあえず…
「くくく…
嬢ちゃんは愛されているのじゃのう。
お遊びはこれくらいにして、プロデューサーのお手並み拝見といこうかえ?」
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このプロデュースでわかった事
1つ、嬢ちゃんは実績があるのに自信が無い
もう1つ、どうやら嬢ちゃんはわんこに魅入って惚れていた…
「外も暗くなってしまったのう…
我輩、嬢ちゃんの家まで送りにーー」
愛しい嬢ちゃんと2人きりになってみたいのう…
「ほら、あんず。 帰んぞ。」
そう言ってわんこが一緒に帰ることになった
……ああ、なるほど
2人に芽生えた恋心に
我輩という邪魔はいらないのだ
まだ2人は気がついてないが…
「あーあ、なんか、見せつけられた感じがしたなぁ。
わんちゃんはあんずちゃんに優しすぎない?」
「大神は多分、あんずと一緒にここに来ようと、俺たちが教室を出るのを待っていた。」
「くくく…
さて、どうかのう♪ 楽しみじゃのう♪」
我輩に出来るのは愛しい子2人を
見届ける事じゃな…
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