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1匹狼な君と

第2章 愛しい人 (↑晃牙side)


さっきのフリーズしたのはよくわかんねーけど、
それからはニコニコ楽しそーにしやがってよー…

まぁ、俺様もテメ〜の笑った顔がずっと見れて、
楽しーんだけどな…

でもやっぱり引っかかるなるんだよなぁ…


「なぁ、少し気になったんだけどよぅ…」


「どうしたの…? 大神くん…?」


ほら、やっぱりな…
あんずは無意識なのか…?
俺様だけが気にしてるだけなのか…?


「今から言うやつを普段の呼び名で呼べよ。」


あんずの事をジッと見てやると
あんずも目をそらさず見てやがる…


「明星」

「スバルくん…」


「アドニス」

「アドニスくん…」


「デコ助」

「真緒くん…」


「クソオカマ」

「お姉ちゃん… たまに嵐お姉ちゃん…」


「大神晃牙…」

「大神くん… って…えっ…?」


やっぱりな…


「その… なんて言うんだ…
俺様はテメーにとってはあまり親しくないヤツか?」


まだ俺様は怖がられてんのか…?


「テメー… あんずにとって、俺様は…
まだ怖いヤツか…?」


こうやってテメ〜の頬に触れても、
ビビんねーだろ…



「違うの…
最初は怖かったけど…
もう怖くない… 優しい人…」

優しい人だよ… 晃牙くん…」


そうか…、〝優しい人〟って思ってんだな…
怖いヤツと思われてねーんだな…


「そうか… もう怖くないんだな…」


あぁ良かった…
本当に安心したぜ…
こーやって抱きしめてもいいよな…
今だけ…


「暫くこうさせてくれーー」


散々、俺様を振り回したんだ
少しくらいいいだろ…?


あんずも抱きしめ返してくれてるな…
本っ当に… あんずは…
〝愛しい人〟 だな…
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