第2章 愛しい人 (↑晃牙side)
今日は学院に来てから、
気まぐれに起きたり寝たり…
授業真面目に、なんて… ねーよ…
勉強するんだったら、
ギターの楽譜とか見てた方がいいんじゃねーか?
そう思い始めてスマホでその音楽を聴きながらグダグダしてたんだけどよぉ…
窓からの陽が…
眠気を誘うよなぁこれは… zzZ
「お…くん…… きて……」
何か遠くから聞こえるよーな気もしなくもねーな。
「起き…… ねぇ……」
まじで何言ってんだ?
頭にフワフワとした感触もあるな…
「…んだよ、誰だよ…」
「私だよ」
すっげぇちっせー声だったのに誰だかすぐに分かって、
なんでテメ〜が…!?
「……なっ、あんずっ…!
びっくりするだろうが…
なんだよ、なんか用かよ。
UNDEADの事ならお前と同じクラスのアドニスに…」
あんずはハッとした顔しやがって、
これでもかってぐらい首をブンブン振って…
「おぅ… そうかよ…」
なんか驚かしちまったのか…?
「大神くん
一緒にお昼ご飯食べない?」
本っ当に、ちっせー声だなぁ。
全部、突然すぎねぇか?
もう俺様の事は怖くねーのか?
でもとりあえず、
購買に行かなきゃ俺様のメシはねーんだ…
あんずは弁当持ってんのか…
待たせちゃ悪ぃよな…
「分かったから、少し待ってろ。
すぐに戻るからな。」
のろのろと席を立ち教室を出た後は、
これでもかっつーくらい走って、
一直線に購買行って、
テキトーにパンを買ってから
また走って2-Bまで戻ったけどよぉ…
教室に入る数歩手前で、
またゆったりと歩いて教室に… って、
大急ぎて走ってパン買いましたなんて、柄じゃねーからな…
「ほら、一緒にメシ食うんだろ。
なら、早く食べようぜ。」
あんずが、
なんか驚いた気もするんだけどよぉ…
まぁいい。
あんずはちまちまとメシを食ってる。
女ってみんなこんなもんなのか?
いや、あんずは特別こーやって食ってるんだろーな。
いつもがあんな感じだからな。
「声も小せぇのに、一口も小せぇんだな。」
あんずを見ているだけなのに、
なんか、こみ上げてくるっつーか…
俺様が癒されてるって気がすんな…
なっーー
「……だから、…
その顔は反則だろ…」
別れ際に見たあの時の笑顔と同じじゃねーか…
クソっ…
調子狂うだろ…