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1匹狼な君と

第1章 優しい人 (あんずside)


授業が全部終わった放課後、
私は衣装作りに必要なだけの荷物を持って、
中庭の人気のない所の大きな木の下へ向かった。


きっと今頃〝彼〟はドリフェスに向けて、
自由奔放で4人のメンバー… じゃなくて、
何人か欠けているメンバーで練習しているだろう…


私は大きな幹に寄りかかって、
裁縫道具を広げ衣装作りに没頭した。


扱いにくい黒のレザー生地を
丁寧に切っては縫い…
装飾品のシルバーの十字架を縫い合わせていく…

そう…
真っ先にUNDEADの衣装を作っていた。

理由を聞かれたら分からないが、
出演ユニットの中で1番親しいのは彼らだから…
そう自分にいい聞かせて、
黙々と作業を進めていく。

心地の良いそよ風が吹いている。
人気もなく、レッスン中の声や音楽は
遥か遠くに聞こえている。
寄りかかって、
ふかふかの芝生の上である事。

これらは私の眠気を誘う最高の条件だった。
日々の疲労からか、瞼が下がってしまう。
しかし、自分を奮い起こして、
作業に取り掛かる。


何回か繰り返しているうちに、
重たい瞼は完全に閉じてしまい、
そのまま眠ってしまった。
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