• テキストサイズ

1匹狼な君と

第1章 優しい人 (あんずside)


次の日のお昼休みーーー

今日も仕事は予定より片付いていたから、
約束通り、また彼とお昼ご飯を食べるべく、
隣の教室に向かった。

教室に入ると、〝彼〟はいた。
自分の席で音楽を聴いていた。
昨日と変わらず陽の光が差し込んで、
グレーの髪は少しキラキラして見える。

凄く絵になるというか…。


ぽけーっとしていると、
彼は私に気がついたようで、


「よお。 今日もメシ食うか?」


イヤホンを外しながら大神くんは言った。

うん、と頷くと


「じゃあ… 今日はココじゃなくて、
もっと静かな場所で食ってみねーか?」


そう言って大神くんは席を立って、
私の手首を掴んで教室を出て行った。

確かに…
昨日はガヤガヤしていて、
私の声も聞こえなかったのだろう…

でも、昨日の今日だから、
こうやって大神くんに触れられると…
ーー恥ずかしさがこみ上げてくる。

大神くんはどうなのかな?
そう思って半歩前を歩いている彼を見上げると、
耳がほんのり赤くなっていた。


……私まで照れちゃうよーーー
/ 63ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp