第9章 鬱陶しい
そういえば俺、こいつと同じクラスだった
「でねーっ!」
俺の席の前に座って話しかけてくる
「ふーん」
適当に相槌をうって聞いているふりをした
てか俺の席の隣…愛生だった
まだ愛生は来てないけど…どうしよう
気まずくなるだろ
だってよく考えてみろよ?
俺が教科書忘れたとするだろ?
俺の席は窓側の後ろから2番目だ
んで愛生は俺の隣
…まぁだいたいは隣のやつに見せてもらうことになるよな?
………
どうしよう。絶対忘れ物できねぇ
…いざとなれば前か後ろのやつに見せてもらうか
大坪か木村に借りに行くかなぁ…
「聞いてるー?」
「あ?お、おう…」
聞いてねぇよ