第10章 あいさつ
すると後ろのドアが開いた
そこに立っていたのは…愛生だった
「おはよう愛生!」
『おはよう』
愛生のほうは見ないけど耳だけ傾けておく
「ちょっと!いいの?!
あんたの宮地君とられてるよ?!」
「てかいつも一緒に来てたのに何で一緒に来ないのよ?!」
『あぁ…私たち、別れたから』
「ッ…」
やっぱり愛生の口から放たれる一言一言が
俺の感情を揺さぶる
“別れたから”か…
「そうなの?!あんなラブラブだったのに…!」
その言葉さっき木村も言ってたな
『うん…ちょっとね』
そしてこちらに近づいてくる愛生
…まぁ席隣だしなぁ
「あ、愛生ちゃんおはよう!」
おい、いつも挨拶しねぇくせになんで今日は挨拶してんだよ
『!お、はよう』
?少し愛生が戸惑ったような…
…気のせいか
「それでね!」
「……」
誰か助けてくれ