第6章 ★世界で一番好きな人/笹谷武仁
目はとろんとしていて、悦楽に浸っているのだろう、ぼんやりとした表情のまま、小さく吐息を漏らしていた。
「もぅ、ダメ……私おかしくなる…」
「おかしくなって。もっと乱れた見たい」
俺の言葉だけで、またどろっと液が溢れ出る。
お尻の方に垂れていくそれを舐めとって、再びさんの中に舌を差し込む。
「あぁっ、あっ、あぁっ、あっあっあっ」
さんの中の上の方に、ざらざらとした空間があって、舌をそのざらざらにあてがいつつ抜き差しする。
そこが気持ちいいのだろう、舌とざらざらが擦れるたびに、きゅうっとさんの中が締まった。
中から溢れ出るねっとりとした蜜を絡めとりながら、舌をゆっくりと何度も何度も抜き差しした。
口周りが色んな体液でべとべとになった。それを拭おうかと舌を抜きかけた時、さんの体が大きく震えた。
「っ、あぁぁっん……!!」
大きな喘ぎ声を最後に、さんの体はくったりとベッドに横たわってしまった。
「ごめん、やりすぎた?」
「……もぅ。一緒にいきたかったのに」
「ごめん。…があんまり可愛い反応するから、つい」
「つい、じゃないよ。……気持ち、良かったけど…」
素直に白状してきたさんがたまらなく可愛くて愛おしかった。
思わず抱きしめたけれど、まだ硬くなったままの肉棒がさんの下腹部に触れた。
俺のモノに気付いたさんは、そっと俺のそそり立つモノに触れてきた。
「…いいよ。今日はまだイケそうだから。今度こそ一緒に…ね?」
平静さを取り戻したはずのさんの瞳が、また熱を帯び始めている。
「さっきイッたばかりじゃ」
「…無粋。武仁と一緒に最後までイキたいんだもん。…ダメ?」
「…ダメなワケ、」
言いかけた俺の口を塞ぐように、#NAME#さんがキスをする。
これ以上言葉はいらない。繋がりたいだけ。
そう言われたような気がして、絡んでくるさんの舌先と追いかけっこする。
はぁ、はぁ、と次第に荒くなる息に、お互いの感情がまた高ぶっていくのを感じた。
ゆっくりと世界が逆転して、見上げた先にはさんの艶めかしい乳房が揺れている。