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STORY

第1章 Love Triangle


「お前も苦労してんのな」
「まぁ一番苦してるのは龍だけどな」
「確かに・・・十さんは?」
「仕事の事で聞きたいことあるから残るって」
「そっか・・・」
「残念だったな」
「お前もな」
「今日はもう帰るかな~。無駄に疲れたし」
「だな。そうするか」

大和と楽はそう言い合うと、その場を去る。
2人の姿が見えなくなった頃、そっと2つのドアが開いた。









「あっ・・・スマホ忘れた」

テレビ局の入口目前で、大和がポケットに手をやる。

「ちょっと取ってくるわ。八乙女お疲れ」
「・・・待て。俺も行く」
「は?」
「抜けがけされたらたまんねぇからな」
「んなことしないっつーの」
「いや、念のために」
「ったく。好きにしろ」

呆れた大和は来た道を戻る。
楽はその後をついていった。



「あれ?ソウがいない。用事済んだのかな?えっと、スマホはー・・・あ、あった」

控え室に入るとソウの姿はなく、大和は居た場所にあったスマホを手に再び控え室を出た。

「・・・八乙女、何して・・・」
「シッ」

控え室を出ると、隣のTRIGGERが居た控え室に聞き耳を立てる楽に制される。

「どうしたんだよ」

小声で聞く大和に、楽は身振り手振りで聞いてみろと示す。
訳の分からぬまま、大和も聞き見を立てた。
すると、中から話し声かうっすら聞こえる。

「・・・しさっ、こ・・・じゃダメで・・・」
「ご・・・ん。やっ・・・たりきりに・・・れたから」

あまり聞き取れないが、恐らく龍之介と壮五だと2人は顔を見合わせる。

「何でソウが十さんと居るんだ?」
「何で龍が逢坂と居るんだ?」

2人の声がハモる。

「聞きづれーな。ちょっと開けてみ・・・」

と、楽はドアノブに手を置く。

「バッ・・・やめろって」

それを止めようとした大和だったが、すでに回っていたドアノブは勢いづいて思い切り空いてしまった。

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