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STORY

第1章 Love Triangle


「・・・」
「・・・・・・」
「・・・えっ?」
「・・・・・・はぁ!?」

ドアが開いた先に見えた龍と壮五の姿を見て、一瞬の間を置き楽と大和は驚く。
そこには、壮五を壁ドンしている龍之介の姿があったのだ。

「楽っ、大和くんっ」

龍之介は慌てて壮五から離れる。

「いやっ、あのっ、これは、そのっ」

見るからに慌てる龍之介に、顔を真っ赤に俯く壮五。
それを見た大和は、とりあえずドアを閉めた。

「龍・・・お前・・・」

楽は驚きを隠せず龍之介に聞く。

「逢坂と・・・?」
「いやっ、違うんだ!これは、その・・・今度のドラマの練習で・・・壮五くんに付き合って貰ってたんだ!」
「十さん、嘘が下手すぎだろ」

大和が嘲笑する。

「ソウ、どうなんだ?」

真顔の大和に問われ、壮五は口を開く。

「・・・十さんと、付き合ってます」
「壮五くん!」
「仕方ないですよ。見られちゃったんですから」
「はぁ、マジか」

壮五の答えに、大和は宙を仰ぐ。

「すみません」

壮五は頭を下げた。

「いや、別に謝ることじゃないでしょ」
「でも、メンバーが男性と付き合ってるなんて・・・」
「仕方ないだろーが。好きになった人が男だっただけなんだから」
「大和さん・・・」

瞳を潤ませて壮五は大和を見る。

「それに・・・十さんに惚れる気持ち分かるしな」

聞こえないように言う大和。しかし、隣にいた楽には聞こえていて、楽は切なげに微笑む。

「え?なんて言いました?」
「いや。何も。・・・まさかソウと十さんがそういう関係だったとは、おにーさん驚いたわ。なぁ?八乙女」
「ん?あぁ、そうだな。つーか龍!」
「はいぃ!」

いきなり呼ばれた龍之介の返事は声が裏返っていた。

「お前な、イチャつく場所くらい考えろ」
「はい・・・」
「俺たちだったから良かったものの、スタッフとかに見られたらシャレにならねーだろーが」
「すみません」
「けど本当俺たちで良かったよな。九条だったら"ちょっと龍、キミ、アイドルやってる自覚あるの?ボクたちに迷惑かかるような行動はしないで!"とか言いそうだよな」
「ひっ・・・」
「二階堂、似すぎて龍がビビってる」

笑いながら言う楽。ビビる龍之介の横で、壮五も青ざめていた。




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