第3章 Love Distance
「話が見えてこないんだけど・・・壮五くんみたいにって、どういうこと?」
龍之介はわざとらしく二人に聞く。
「ねぇ、龍。逢坂壮五と付き合うのは良いけど、ちゃんと管理してよね。今度あぁいうことあったら別れてもらうから」
天の言葉に龍之介の顔がみるみる青ざめていく。
そして、楽が告げ口したと思い睨みつけた。
「ちょーっ!龍、俺は何も言ってない!!ていうか、俺らにバレる前から気付かれてたんだぞ!?」
「えっ?」
「この天様は何もかもお見通しなんだよ。俺だって二階堂を好きになったのすぐにバレたし」
「そうなのか!?・・・って、え!?楽が大和くんを好き!?え!?待って・・・え?何?」
天にバレていたことに加え、楽が大和を好きだということに、龍之介はプチパニック。
「二階堂が足腰立たないのは、俺のせいだから」
「自慢気に言わないで」
ふふんと鼻を鳴らす楽に突っ込む天。
そんな二人をよそに龍之介は最早キャパオーバー。
「天にバレて・・・楽と大和くんが・・・足腰立たなくさせたのは楽・・・・・・」
頭を抱えブツブツ呟く龍之介を見て、天と楽は顔を見合わせる。
「ちょっと一気に言いすぎたか?」
「面白いから良いんじゃない?」
「お前本当容赦ねぇな」
そう言いつつ楽も笑う。
龍之介が全てを理解したのは数時間後のことだった。
おわり。