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STORY

第1章 Love Triangle


「ちょっ・・・八乙女っ!?」

マンションに着き駐車場に車を停め、部屋へと向かうまで、再び腕を掴まれたままの大和。
それが解放されたのは、部屋に入ってからだった。

「座れよ」

何回か来たこともある楽の部屋。
大和を解放すると、楽は言う。

「・・・・・・」

不満気な表情で楽を見る大和。
座ろうとしない大和に気付き、楽は大和に近付く。

「お前のその目、何かそそられるんだよな」
「はぁ?・・・っ!?」

予想外の楽からのキス。
大和は楽から離れようと力を込めるが、楽は容赦なく攻めてくる。

「んっ!んんー!」
「・・・ツッ」

しつこい楽の唇を、大和は噛んだ。

「・・・ってぇ」

楽は、親指で自身の唇を撫で見ると、血がついていた。

「何すんだよ」
「そっ、それはこっちのセリフだわ!!」

後ずさり楽から距離を取る大和。

「お前何なの?失恋したからって俺で済まそうとか思ってんじゃねぇだろうな!」
「んなわけねーだろ。俺は今、お前に欲情してる、二階堂」
「よくっ・・・」

楽のストレートな言い方に、大和は顔を赤くした。

「つーか、お前、十さんのこと好きなんじゃっ」
「んー、そうなんだけどよ。龍にはどうこうしたいって思ってなかったんだよな」
「どうこうって・・・」
「龍を抱く、とか」
「だっ・・・あぁぁぁぁ、だからお前はイチイチ口にするなぁー!こっちが恥ずかしい!」

最大限に真っ赤になる大和。

「お前、それわざとか?」
「どれだよ!って、お前くるな!」

距離を取った大和に近付く楽。

「収録の時といい、今といい、お前の目だよ」
「いや、もう本当に意味わかんない。アレだろ?十さんに振られて正気じゃないんだよな?」
「至って正気」

距離を詰められ更に下がろうとした大和だったが、1歩下がったとこで壁にぶつかる。

「残念」

フッと笑みを浮かべた楽に大和の顔が引きつった。

「嫌だ、八乙女・・・マジで?」
「マジ。俺、お前のこと好きになった」

両手を壁に、大和の逃げ道を塞ぐ楽。

「うわぁ~・・・抱かれたい男No.1のリアル壁ドンだー」

楽の腕に挟まれ、正気を失いかける大和。

「二階堂。俺にしとけよ、な?」

そう言った楽の顔が大和に近付く。

「あぁぁぁぁ~」

逃げられないと悟った大和は、目を瞑った。

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