第2章 第2章その瞳『幸福』
ワシのときはそれが無理だったが。
扉間は何かを思い出すように呟く。
千は立ち上がった扉間を見上げる。
「扉間様は、自由じゃなかったの…?」
「………そうだな。」
戦争戦争戦争戦争…。
戦うことで自分とゆう存在を確かめて、
殺すことで自分とゆう存在を「確立」
していった。
自由なんて言葉は、あの時代には存在しなかった。
すると、千はガタっと立ち上がったり、扉間の手をぎゅっと握ってきた。
驚いて扉間が千をみると、にっこりと笑う。
「それじゃあ!私が大人になったら扉間様を自由にさせてあげる!今はまだ子供だから、何もできないけど、大人になったら扉間様を自由にさせてあげるから!」
呆気にとられた。
何故そうなる。そう言いたかった。
でも、言葉が出なかった。
ただ、何故かその言葉が嬉しかった。
その笑顔を、ずっとみていたいと。
昔みた、白い髪の母を思い出した。
「………はっ、まったく。
子供の発想は面白いな…。」
もう一度頭をくしゃくしゃと撫でた。
千は「えへへ」と笑いながら嬉しそうに「約束!」と小指をたててきた。
扉間はおずおずとその小さな小指に自分の小指を絡ませた。
「約束っ!」
「…ああ。」
信じる気はない。
信じる意味もない。
この子供が「大人」になったら自分に自由とゆう言葉はきっと消えている。
約束する意味なんてない。
それでも。
(信じてみるのも一興か。)
戯れにすぎない。
今こうやってこの子供をここにおいておいているのもただの気まぐれだ。
他意なんてない。
他意なんてない…。
他意なんてない……。
その時の自分は、その「感情」を認められずにいた。