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HQ!!Quest ~ 繰り返される奇跡~

第2章 序章 


冬樹たちが住む国、カラスノは発展途上国で現在も開発が進んでいる平和な国だ。
しかし、サクラノ村の魔物襲撃により滅ぼされてから城付近での魔物が最近暴れだすようになったらしい。この城には取引先の隣国の大臣や貿易商もたまに客人として訪れるため、もし害を与えてしまったら悪い印象を抱きかねない。そこでカラスノの3代目国王・澤村大地は魔物を倒してくれる人物をおふれ書きで探すことにしたのだ。

「お前達が倒してくれるなら安心だ、名前はなんて言うんだ?」
「は、はっ!××村出身の日向翔陽デスっ」
「…同じく、影山飛雄っす」
「うんうん、元気がいいな」
「よかったですね、大地」

国王の側近、菅原孝支が微笑む。

「こういう社交の場で呼び捨てするんじゃないよ…。そこのお嬢さんは、名前はなんていうんだ?見たところ白魔導師みたいだけど…」

「…………サクラノ村出身、白魔導師の上原冬樹と申します」


「「…さっ、サクラノ村!?」」

その言葉を聞いて日向と影山以外の人物が驚き、ざわつき始める。

「サクラノ村って確か、2年前に滅んだ村じゃ…」
「偵察しにいった兵の報告じゃ、生存者は一人も居なかったって聞いていたがこれは一体どういうことだ」

「お前ら静かにしろ!」

騒ぎ始めた大臣達は菅原の言葉で一瞬で静かになる。すると彼は兵士長の縁下力を呼ぶと問いただした。

「縁下、確か偵察にしにいった隊はお前のところだったよな?」
「はい、確かに俺の隊の兵です。確かに生存者は居ませんでしたが帰城する途中、新米の一人がピンク色をした流れ星を見たといっていましたが…」

「……!!」
「…桜神様か」
「ん、ちょっとどういうことか聞かせてくれる?影山っていったっけ?」
「う、うす…」

影山はそのピンクの流れ星のことについて話した。冬樹は村人たちに助けられた後のことを覚えていない。必死に逃げているところをあのフードの魔族から攻撃を受けそうになったところを村を守る守り神である桜神様に助けられ、様子を見に来た影山のところへ運んできたのだという。

「―――あのフードの魔族は『イブ』の魂をよこせと私に言っていました。それが一体何なのか私には見当もつきませんが、何か関係があるとしか思えないのです」
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