第10章 過去のお話。
図書館の少女side
彼女とのお話はとても楽しかった。最近では図書館にいるよりも神社にいる方が多かった。
かれこれ一ヶ月。その日毎日神社にいた彼女はいなかった。
今日は何処かに行っているのだろうか。いや、前にもこんなことがあって後ろから驚かされた事があった。今回は私の方が驚かしてやろう。そう思って神社の周りを探した。
「い、いない…」
30分探したが見つける事はできなかった。小さな神社なので30分もあれば6週はできてしまった。それだけ探してもいなかったのだから今日はいないのだろう。
「疲れちゃったしここで休んでも怒られないよね…?」
日陰によって休むことにした。
だが座った瞬間日陰だったはずの場所が明るくなったのだ。
周りを見渡すと見慣れたはずの後ろ姿が見えた。
見慣れたはず…そう見慣れているはずなのだ。毎日見たあの姿はいつもと違う服を着ていて違う雰囲気をかもし出していた。
そしてその前には白く穴があいていた。空中に真っ白な丸が浮いているのだ。
「あ、う、その…」
そこで気づいたのが私は彼女の名前を知らなかった。
彼女は日陰が明るくなった原因であろうその丸の中に足を踏み入れた。
何故かもう会えなくなってしまう。よく小説にあるような感情が芽生えて彼女の体の半分が消えていった頃に私はそのまるに向かって走り出した。
その瞬間彼女が驚いた顔をしたが気にせずタックルをして彼女と私は二人で白い世界へ入っていった。