第8章 兄さん
おそ松side
「いやぁ、ね?おかしいと思ってたのよ。だって母さんでも未だに間違える六つ子ちゃんよ?なのに会う度に1発で見分けられちゃうんだもん。」
(どう?ここまで言ったらなんか反応ある?)
そう思ってみゆちゃんの顔を見ると驚く程に無表情だった。
いつも笑ってる顔がどこに行ったのか、今までに見た事のない顔をしている。
「いや、別に違うって言うなら…」
「そうだよ、知ってるよ。沢山。」
そう言って俺の顔を見て笑うみゆちゃん。
少し背筋がゾッとした。
「幼少期の頃から今までのこと。更に言うとこれからの事も。」
ふふーんと笑うその姿はいつものように見えて少し違う笑い方をしている。
「へぇ、なに?ストーカーとか?そんな感じ?」
「いや、私以外にも知っている人沢山いるよ」
「ヒョエッ?」
そう言って笑うその顔はいつもの顔に戻っていた。
いや、むしろいつもより清々した顔かもしれない。
「信じてもらえないかもしれないけどね、私。この世界の住民じゃないんだ。違う世界からこの世界のことテレビで見てたの。」
そう言って不可思議な事をどんどん話すみゆちゃん。
向こうの世界のテレビで放送されていてファンだったらしい。
だから、これから起こることも大体知っているんだとも言っている。
「よく遭遇するのもそういうことかもしれないなぁ〜」
「ほへー、そんなこともあるんだな、」
「やっぱり変?」
「いや、ここは赤塚区だよ?自意識が空飛ぶような世界よ?おかしい事なんてようおきてるじゃん。でもさ、早く言ってくれれば良かったのに。」
そう言うと次は寂しそうな顔をした。
まるで百面相やん。
「いや、多分そろそろ帰らなくちゃ行けないんだなぁ。元の所に。そしたら皆から記憶も無くなるだろうし。」