第11章 自分の気持ち
せめて…と思い蛍の左手を掴んでみた。
「やっぱりこっちじゃダメかな…?」
蛍が無反応だから…
やっぱりこっちじゃダメなんだなって
思い力を抜くと蛍はギュッと繋いでくれた。
そのまま蛍に連れて行かれるまま歩いていくと
見知らぬ家の前に立たされていた
「ねぇ…ここはどこ…??」
「僕の家」
さっさと入るよ。
という蛍に
入れない!急すぎて手土産持ってない!
って言ってるのに、大丈夫と連れて行かれた。
お邪魔します…
と言い中に入ると蛍のお父さんとお母さんが
目をまん丸くしてこちらを見ている。
蛍の両親に急に来た事等々謝ると
二人共優しく笑いながら
高校生がそんな事気にしなくていいと言って
お母さんの方がケガに気づいてくれて手当をしてくれた。
蛍の両親は楽しそうに色々な話をしてくれて。
蛍のお母さん達をなんて呼べばいいかわからなかったから無難に…
「おばさん…あたし何か手伝う事とかありますか?」
「ないわよ~。蛍と部屋で待っててね。」
「あ、はい…。わかりました。」
あれ?何か間違ったかな?
と不安になりながら蛍の手を引っ張った。