第12章 向き合い方
「木村…お前なぁ…オレはともかく由佳が困ってるだろ」
そう助け舟を大地さん本人が出してくれたので逃げようとしたら
「大地~ジュースまだかよーあれ?木村と由佳?」
「あ、菅原!今ね、美少女マネちゃんに澤村と付き合わないかって。おススメしてたんだよ」
「おぉ~由佳、大地に懐いてるもんな~」
まさかのスガさん登場…
と同時に背後から黒いオーラを感じる…。
「へぇ~由佳ってキャプテンに懐いてるんですか」
振り向くと満面の笑顔の蛍が立っていた…。
「ちっ…が」
否定しようとするあたしを遮って
木村先輩には黒いオーラが伝わらないのか
「おー背高いねぇ!君もバレー部?一年でそれだけあるとすごいね」
なんて暢気に言って
「はい、一年のバレー部ですよ」
蛍が営業スマイルで対応しているのを
スガさんが面白がって見ている
「君もしや、この美少女マネちゃんの恋人だったりして」
木村先輩は大笑いしながらからかうようにいうと
「美少女かどうかは見る人によりますが、僕の彼女ですケド?」
「「「え?」」」
聞いた本人も大地さん、スガさんもびっくりした顔で
いつからだ?!だの
なんで言わないんだ!だの
騒がれて結局ジュースを買いに来ただけなのに
休み時間の半分を費やして蛍を不機嫌にしてしまった。