第11章 自分の気持ち
オオカミも一夫一妻ってイメージであたしは好き。
水色の子とピンクの子が抱き合ってくっついている。
磁石でくっ付いていて取り外しも可能らしいので
片方をもっていてもらうことも出来るよね。
「ねぇ、蛍はクレーンゲーム得意?」
「苦手ではないけど…なんで?」
「あれ、欲しいなって思って…」
蛍は無言でゲーム機にお金を入れて操作していく。
なかなか難しいみたいで取れなくて…
でもどうしても欲しかったからあたしが500円を渡すと
いらない。
って言い、蛍が財布から千円を取り出し両替してくれて。
それから惜しい感じは何回もあったけどなかなか
取れなくてラスト一回で取れてくれた。
「はい…」
と手渡されたので
抱き合っていたのを外しピンク色のオオカミを蛍に渡した。
「こっちは蛍のね!」
そうやり取りしていると店員さんが袋を渡してきたので
「わかったから、入れといてよ。ずっとなんて持ってられないし」
わかったって言う言葉があたしを受け入れてくれたみたいで嬉しくて
「うん!」
頷いて次は何をやろうか辺りを見渡すと
面白そうなのがあって
蛍を呼ぶ。