第9章 消え方と消し方と痛み
二つを持ち帰りながら、
恋心の消し方を一生懸命考えていたけれど、
そんな時に思い出すのは優しい蛍ばっかりで…
イヤな事言われたりもしたのに、
そんな事より優しかった一言とかばかり
おもいだしてしまう。
きっと蛍からきっぱり潔子さんが好きだと
言われればあたしの恋心は消えられるんだろう。
その時は笑えるのだろうか…?
その後は笑って傍にいられるのだろうか…?
食事を取っていてもあたしなんて初めからいないみたいで…
蛍にだけあたしは透明人間になってしまったみたいに。
一年の男子のお風呂の時間になり、
先に入ったあたしはケーキの準備をしながら大地さん達に
ケーキあるのでみんなを集めてくださいと伝えた。
その後蛍にメッセージを送った。
返事をもらえなくても仕方ないと思いながら。
【蛍、後で少しでいいから時間とれないかな…?話したいんだけど。】
帰って来たのは
【わかった】