第9章 消え方と消し方と痛み
そう考えて、頭を蛍に切り替えると
蛍がボーっとしている。
チャンス!!!
蛍の後ろから方の少し下を
ぐいっと押すとボーっとしていた蛍は
態勢を崩して前に倒れた。
蛍をうつ伏せにするのに悩んでいたから
本当にチャンスだった!
「蛍もマッサージしよー!!」
といってすぐに蛍に乗っかった。
「僕は別にいいからっ!どいてって!」
いつもより強い口調だけど大丈夫だよね?
マッサージ位…みんないるし!
「まぁまぁ、マッサージ位いいじゃん!大地さんもスッキリしたって言ってたよ?」
そう言って大地さんの時より丁寧に
本当はもっとしていたいけれど…
「あぁー!月島までずりぃー!オレもしてもらいてぇー!!」
「オレもオレも!!」
と、ノヤっさんと日向が騒ぐので、
「今日は流石に疲れたから、ノヤっさんと日向は明日じゃダメかな?」
と言うと
「おう!約束だかんな!」
「わかった!明日が楽しみだぁ!」
二人は元気に答えて
蛍にも褒めてもらいたくてみんながマッサージから離れた時
「マッサージ、どうだった…?」
って耳打ちをしたら
「別に…」
冷たい声だった。
あっ怒らせたんだ…。
そうだ、蛍は変に目立つのを嫌うから…
さっきのなんて悪目立ちだもん…
「そっか…。無理やりしたのにごめんね…。」
それが精一杯でた言葉
こっちを見てきた蛍に笑って…
「今日はもう、寝ますねぇ~お先に失礼します!おやすみなさい。」
涙が出そうなくらい…。
バカだ自分は。自分を責めながら
今にも涙が出そうだったけれど泣かないようにした。