第6章 君の左側
蛍が案内してくれたお店は、あたしには物珍しくて…。
ディスプレイとか置物なんかが古いんだけど、
なんかオシャレで
「蛍!すっごく素敵なところだね!」
あたしはチョコケーキにアイスコーヒーを頼んで。
蛍はさっき聞いた通りの好物の
イチゴのショートケーキとアイスコーヒーを頼んだ。
注文したものが運ばれてきて…
食べたらすごく美味しい!
ケーキが好きだというだけあって本当に美味しい。
コーヒーもあたしには美味しく感じられた。
「ケーキもコーヒーもどっちも凄く美味しい!!流石蛍だね!」
素直に蛍に感想を伝えると
「はいはい。わかったから静かにたべなよね。」
っていつも通りに相手してくれて。
良かったと安心したら、
さっき買ったプレゼントを思い出して、
「はい!これは蛍にプレゼントでっす!!」
と包装された袋を蛍の前に差し出した。
蛍はなかなか受け取らなくて少し強引に押し付けた。
「…。空けるよ?」
「どうぞ!!」
選んだもの全部を蛍が袋から出し、
蛍はそれを見つめながら小さな声で
「…あり…と」
って顔を赤くして言ってくれて。
「どういたしまして!蛍が嫌じゃなければ使ってください」
それがすごく嬉しくてニコニコしてる自分がいる。
その後は夕飯も食べようってなって、
ラーメンがいいと注文したら珍道中という
ラーメン店に行き自宅マンション前まで送ってもらった。
優しい声の蛍が忘れられなくて
ずっと部屋でニヤニヤしながら
そのままのテンションで、
蛍にお礼とまた出かけたい!
という内容のメッセージを送った。
蛍からは
また時間があったらね。
ってきたから、嫌じゃなかったんだ!
また行けるかも!とウキウキした気分で眠りについた。