第5章 当たり前のように
部活後一人で帰るのは初めてで。
学校から自宅のマンションまでの道のりは
暗くて寂しいものだった。
一人がこんなにも寂しいなんて久しぶりに味わう感覚だなぁと。
夜、寝る前いつもと同じ時間、蛍にメッセージを送ってみた。
《明日、3対3マッチだね!蛍頑張ってね♪応援してるから!!》
出来るだけ自然に。
拒絶されるのは怖いけれど…今言わなければそれはそれで後悔しそうだから。
蛍からの既読が付くまで、
もしかしたらちょっと機嫌が悪かっただけかもしれないし…
なんて一生懸命自分に言い聞かせて。
ピコンと鳴ったスマホには
《まぁ、それなりにやるよ。》
いつも通りの蛍らしい文章。
良かったと心から安堵した…。
《うん!じゃあ、早く寝なきゃだね!メッセ終わるの寂しいけど、明日も会えるし、試合だから寝不足厳禁だよね!おやすみなさい蛍(*^^)v》
蛍の機嫌はいつも通りの平気そうな感じだったからいつも通りの文章で送った。
《はいはい。バカな事ばっかり言ってないで、由佳も早く寝なよ。おやすみ。》
蛍もいつも通りに返してくれて。
明日会えるのが本当に楽しみで嬉しい。