第5章 当たり前のように
部活では、普段と違う髪型を見て
大地さんやスガさん、潔子さん、二年生が可愛いって褒めてくれた。
大地さんとスガさんはカワイイ、カワイイと頭をわしゃわしゃ撫でてくれたので、素直に嬉しい!!
って喜んでいたら、
スガさんに
「由佳は犬みたいだな!耳としっぽがそのうち生えてきたりしてな!」
なんて言われ、スガさんはもちろん大地さんと潔子さん、二年生にも笑われた。
そして田中さんはあたしを睨んで
「オレも髪さえ長ければ潔子さんに!!!」
と何故か悔しがっていた…。
伸ばせばいいのになぁとは思ったけれどお口にチャックをして。
皆は練習を始め、あたしは慣れない手つきでマネージャーの仕事をした。
なんだかんだしているうちに、ふと思い出した3対3マッチはもう明日のことで。
どのタイミングで蛍に頑張れって言おうかな。なんて考えながら仕事をしていたら休憩まであっという間で。
休憩時間、珍しく蛍からあたしに近づいてきたと思ったら、ただ一緒には帰れないという事だけだった。
わかった。
とだけ返事をしたら、蛍は行ってしまった。
明日の3対3マッチの事で蛍はピリピリしているのだろうか?
いや、違う。
何かいつもと違う…どこがと言われても言えないけれど何か…。
このまま無防備に蛍に近づいたら拒絶され、攻撃されそうな雰囲気で。
あたしは自分が今日蛍にした行動を一生懸命思い出したけれど、どこで何を間違えたのかはわからなかった。
だけど、夜、明日頑張ってねってメッセージだけでも送ろう。
例え既読スルーになったとしても…。