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【ジョジョ】星見守る者

第3章 新しい弟



「……僕の様な者を弟と呼んでくださるとは、クロノ嬢は大変心の広い方の様ですね。僕の名前はディオ・ブランド―。どうぞディオと及び下さい、お姉さま」


表面上は紳士的。元々貧民街にいたとは思えないくらい、立ち振舞が綺麗だ。
でもその奥には、私が淑女の礼をとったときに見せた不快感や、私の言葉に対する僅かな興味が見える。
ジョナサンに対しては……うん。いい感情は持ってなさそうね。
これは、だいぶやんちゃな弟が来てしまったみたいね。


「ジョナサン、ディオ君を案内してあげて。私はダニーを小屋へ戻してくるわ」
「う、うん。わかったよ、姉さん。ディオ……くん、こっちだ」
「……ああ、ありがとうございます」


ジョナサンは、いつもと違う私の様子に戸惑っているみたい。
まあ、普段は初対面でも名前を付けないし。それが年下なら尚更。それが不思議で仕方がないんだろうなぁ。

ディオは……わー、ものすっごい疑いの目を向けてる。
警戒心バリバリ。この子、わかりやすいな……


そんな2人の様子を見ながら、ダニーを連れて離れる。
無いようを聞いていたダニーは、何も指示を出さずとも私の後をついてきた。


「ダニー、よくあの時とまったね。後でおやつあげるからね」
「わん!」


おやつの単語に反応して、尻尾を振り回す。可愛いダニーが蹴られなくてよかったわ。
あの時、ジョナサンに呼ばれるままダニーがディオの側に行っていたら、恐らく蹴られていたと思う。というか彼は蹴るつもりだったに違いない。
私が声を掛けるまで、彼の片足は上に上がりそうになっていたのだから。


「目が良くて本当に良かった……ね? ダニー」
「くぅ?」


訳が分からず首を傾げるダニーは本当に賢い子だと思った。
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