rain of sensuality【黒バス/ナッシュ】
第1章 rain of sensuality
「は、ぁ・・・・!ナ・・ッ・・・」
「フ・・・固くなりやがった。・・・ん」
「!・・・・・ッ・・あ・・・ぁ・・」
「オレが。あの女と何かあったら・・・おまえは困るのか?」
「っ・・・困ら、な・・・ひゃ・・ッんん・・・」
「おまえと会う前に寝た・・・そう言ったら、さっき面白い程戸惑ってたよな?なあ・・・名無し」
女と居たことも問いたくて仕方なかった。
けれど、問うたことで自分の立場がより悪くなるのも嫌だった。
ただのわがままだ・・・それに芽生えた感情も、自覚はあるものの、まだやはり恋とは違うという変な確信もある。
たった一言・・・言えればどんなに楽だろう。
「ナッシュ・・・や・・し・・舌・・やめ・・・」
「ん・・・んっ・・・」
「――ひ・・ぁぁ、・・・嫌・・イッ・・――・・・ッ・・、・・・?!」
「ハァ・・・、・・フ・・・はは!止めたら止めたで最高だなおまえ・・!――絶望に溢れた顔しやがって・・」
結局、問いただした答えは腹立たしい程濁された。
それよりもさっさとやらせろと強引に逞しい腕が名無しを抑え込み、彼女の両手はベッドのシーツに縫い付けられる。
激しいキスと、舌による全身への愛撫。
過敏な性感帯にも容赦の無い刺激を浴びせられて、結果、女のことを考えられなくなるほど烈烈に抱かれた。
跨れと命令され、我を忘れて腰も振った。
膣と脳裏に快楽を浴びながら、勃起した芽がナッシュの身体に擦れることが、あまりにも快感だったゆえに――。
そうして絶頂の脈が切れ、目尻を滲ませながらナッシュから退き、寝そべった直後眠りについた名無しは、
目を覚まして彼に再び口付けられるまで、少なくとも一度目のセックスのあいだは胸中にあった靄を忘れられていた。
一度多幸感を得、満たされて眠り、起きたことで正常に戻った意識が、待ち合わせる直前のことを思い出させる・・・。