第1章 カラー
それから三か月…ルーズベルトはクビにはしなかった。わざと見せつけるように。
ルーズベルトが何回も話を聞いてほしいと言ってきたが無視し続けた。
「ダリル…シャワーの時間だよ。ほら、おいで」
「うん…ねぇ、デイヴィ…」
「ダリル少し痩せたかな?何か食べたいものはない?」
「デイヴィ…あたし…少しでいいから外の空気吸いたいよ…」
「ン~ダメだよダリル。君はずっとボクのモノなんだから。」
「こんなことしなくても…外に行っても、あたしはデイヴィのモノだよ…ずっと…」
着替えを手伝っていたその時だった。部屋をコンコンとノックする音と
「失礼致します。レイモンドです。」
執事の声
余程の事がない限りダリルの部屋には来させないようにしていたのに。何かあったのか?
慌ててレイモンドの所へ行くと部下が横領したと。メンドクサイ。それでも話を聞きに部下のいる部屋へ向かった。額も少なく初犯とのことから部下の処分は周りに任せて、ボクはダリルの部屋へ急いだ。