第1章 カラー
次の日は赤いアネモネ。
次の日は紫のライラック
それから少しの間花攻撃が続いていたけれどなんだかそれも楽しかった。
そんな日々が続いて笑うことが増えたななんて思いながらふと窓の外を見てみると庭師のルーズベルトとダリルがこそこそと何かしていた。
違和感を感じながらダリルに会って話を聞こうと思い外へ出たが、ダリルが走ってボクの腕の中に入り込んだ。
「はい!今日はこれです!」
と手渡してきたのは真っ赤なチューリップを一本。
ダリルの後ろを見るとルーズベルトがニコニコしている。
「ディヴィッド様私はこれで失礼いたします」
ニコニコしながらルーズベルトは庭のほうへ戻ってしまった。
何か隠している?二人とも何を隠している?