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もう一人の女医 【文豪ストレイドッグス】

第13章 三社鼎立



探偵社に着き直ぐ様治療室に入る。事前に与謝野に怪我人が居ることを伝えておいたので、既に準備万端で待って居た。然も満面の笑みで。

「谷崎はいないけど、三人揃っていい感じに怪我してくれたねェ。コッチもやり甲斐があるってもんだ」
『晶子さん、敦くんは初心者なのでお手柔らかに…』

と一言かけたが、余程楽しみなのか全く聞いていない様子だった。
私には如何しようもないので、今回も心の中で合掌しながら治療室を出て、報告の為社長室へと向かう。

****

『ーー国木田さん、賢治くん、敦くんは重症でしたが、これから晶子さんの治療で治るので、探偵社側として死傷者は無しです』

「…捕虜にしたと云うポートマフィア幹部の容体は」
『まだ目を覚ましていませんが、意識が戻り次第、太宰がマフィア側の今後の戦況など聞き出すつもりだそうです』

少し間を空けわかった、と一言呟き、姐さんの件は太宰、そして私が担う事となった。

社長室を退出して再び医務室に戻ろうとした時だ、治療室方面から微かにだがハッキリと聞こえた。

「ーーさァ、治療の時間だよ!」
「ひ…ひぎゃぁぁあぁぁぁああぁぁぁッッ!!!」


……あぁ、敦くん意識戻ったんだ。然も、意識戻って早々に解体されて、本当にご愁傷様…

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