第2章 人生万事塞翁が虎
指定された場所へ向かったが、呼び出されていたメンバーは既に集まっていた。
倉庫の中に入ると奥には人影が、
呼び出した張本人、太宰治が立っていた。
「あぁ 遅かったね、虎は捕まえたよ」
「! その小僧」
目線の先には奇抜な髪型をした少年が、彼の足元で気持ち良さそうに寝ていた…
「じゃあ そいつが」
「うん 虎の能力者だ
変身してる間の記憶がなかったんだね」
「全く 次から事前に説明しろ、きもが冷えたぞ。
おかげで非番の奴らまで駆り出す始末だ、皆に酒でも奢れ」
先に入った国木田に続いて集まった四人も倉庫へ入る。
「なンだ 怪我人はなしかい?つまらないねぇ」
与謝野晶子
ーー能力名「君死給勿」
「はっはっは 中々できるようになったじゃないか太宰、まぁ僕には及ばないけどね!」
江戸川乱歩
ーー能力名「超推理」
「でも そのヒトどうするんです?自覚はなかったわけでしょ?」
宮沢賢治
ーー能力名「雨ニモマケズ」
「どうする太宰?一応 区の災害指定猛獣だぞ」
国木田独歩
ーー能力名「独歩吟客」
「うふふ 実はもう決めてある」
太宰治
ーー能力名「人間失格」
「どうせこの人の事だから、またとんでもない事言うんじゃないの?」
荒木茉莉
ーー能力名「山椒太夫」
「うちの社員にする」
中島敦
ーー能力名「月下獣」