第7章 Murder of D Street 後編
残り50秒と乱歩さんに急かされた杉本は、亡くなった山際が政治家の汚職疑惑とマフィアの活動を追っていた事を思い出し、マフィアの報復の手口に似ているものがあった筈だと云うが、
『違う、マフィアの報復の手口は、まず裏切り者に敷石を噛ませて後頭部蹴って顎を破壊、激痛に悶える犠牲者をひっくり返して銃で胸に三発撃つ…』
「この手口、マフィアに似ているがマフィアじゃない」
「つまり、犯人の偽装工作」
「そんな…偽装の為だけに二発を撃つなんて…」
「ぶーッ!!
はい時間ぎれー、駄目だねぇ君名探偵の才能ないよ!
僕の能力『超推理』なら、一度経始すれば犯人が誰で何時どうやって殺したか瞬時に判るよ」
乱歩さんの挑発に堪忍袋の尾がきれ段々と鬼の形相に変わってくる箕浦さん。
そこまで云うのなら見せてみろと云われると乱歩さんは眼鏡を取り出し掛けると数秒後、
犯人は君だ、と乱歩さんが指差すその先は
「……は?」
杉本巡査だった。