第1章 出会い×別れ
豚も上手に焼けまして、これをさっきの大柄の男の元へ運びに行く。早くしないと、あれだけ巨体でもこんなに大きな豚なら食べられる豚の数も限られてくるだろう。
……と、誰もが思っていたはず。
大柄男
「うんおいしい!これもうまい!うんうんイケる、これも美味」
みるみるうちに豚が骨になっていく。そして、彼は、ついに豚の丸焼き70頭を食べ尽くした。
ゴン
「やっぱりハンターってすごい人達ばかりなんだね」
キルア
「ああはなりたくないけどな」
セレナ
「お腹の中、どうなってんだろ……」
ということで、大柄男の課題はクリアされ70名が次の課題に挑むことができるようになった。
女の人
「あたしはブハラとちがってカラ党よ!審査もキビシクいくわよー。二次試験後半、あたしのメニューは、スシよ!!」
セレナ
「スーシー?」
キルア
「スシだろ」
セレナ
「sushi……」
まわりがどよめく。みんな知らないみたいだ。わたしも知らない。
女の人
「ヒントをあげるわ!!中を見てごらんなさーい!!ここで料理を作るのよ!!最低限必要な道具と材料はそろえてあるし、スシに不可欠なゴハンはこちらで用意してあげたわ。そして、最大のヒント!! スシはスシでも、ニギリズシしか認めないわよ!!
それじゃ、スタートよ!!あたしが満腹になった時点で試験は終了!!その間に何コ作ってきてもいいわよ!!」
そんなこんなで、建物の中の厨房を借りて次の課題が開始。
ゴン
「ライスだけでつくるのかなー」
キルア
「道具とか見ると他にも何か使いそうだぜ」
セレナ
「ニギリズシ……にぎり、ズシ……にぎりってことは、にぎるってことだよね?じゃあ……」
にぎにぎとごはんをにぎにぎしてみる。
ゴン
「セレナの、すごくそれっぽい!」
セレナ
「えへへ、ありがとう。ただにぎっただけなんだけどね」
手には丸いゴハンの塊があった。しかし、これだけではここに置いてある包丁などは意味がないものになってしまう。包丁があるということは、何かを切るということだが、一体それはなにを……。
「魚ァ!? お前ここは森ん中だぜ!?」
聞き覚えのある声が近くで聞こえる。レオリオの声だ。今確かに「魚」と言った。
セレナ
「なるほど、お魚か……レオリオぐっじょぶ」