• テキストサイズ

AMNESIA ~SWEET~

第4章 明日も仕事、頑張れそうだよ【イッキ】


「あ、あの、イッキさん……」

「なに?」

「スーツ……シワになっちゃいます」


ベッドに来て最初の言葉がそれって……キミ主婦だね。

そんな現実主義なとこも好きだよ。


「早く脱いで裸になって、って意味で言ったわけじゃなさそうだね」

「当たり前です!」

「ふふっ、自分でアイロンかけたりするからいいよ、キミに迷惑はかけないから。……今日はこういう気分。ダメ?」

「っ……」


僕からのおねだりに弱いことはもう知ってる。

僕の言葉に困るキミは本当に可愛くて、ついイジメたくなっちゃうんだ。

そして困っているキミをずっと見つめていたくなる。

そんな僕の視線に気づいたのか、チラチラこちらに視線を向ける。


「あ、あの……あんまり見ないでください……」

「どうして? 照れてるはこんなにも可愛いのに」

「や、やめてください恥ずかしいから……」


ごめんね、せっかく訴えてくれてるけど、目をぎゅっと瞑ってか細い小さな声で言ってるんじゃ、逆に見つめ続けたくなっちゃうよ。

でもあんまりイジメたら可哀想かな、そろそろ聞いてあげよう。


「わかったよ、ごめんね」

「いえ、こちらこ……んんぅ……」


お詫びのキス。

の口から漏れる声に頭が痺れる。

時折、僕も思わず声が漏れて、の声とシンクロしたりもして。

二人だけの時間、二人だけの空間、二人だけの想い。

とても幸せで、何にも代えがたいもの。
/ 28ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp