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【YOI男主】激突!皇帝VS風雅人・長谷津冬の陣

第4章 日露2大怪獣・ゆ~とぴあの決戦。


ヴィクトルから昨年のバンケットの一件を聞いた純は、思わず目を丸くさせた。
「あの子、そんな酒癖悪かったん!?」
「あの時の勇利は、コーチに無理矢理連れて来られて飲み過ぎちゃったのもあるんだけどね。でも、俺は良かったと思ってる。あんなに楽しいバンケは久しぶりだったし、そこで勇利と素敵な夜を過ごして熱いラブコール受けたから、コーチを決めたんだもの」
「はぁ…勇利は昔からあんた一筋やったけど、ここまで来るとホンマに上等やな」
「なのにだよ!?自分から『びーまいこーち』とか言っておきながら、ずっと音沙汰なしで!こっちは少しでもコンタクト取り易いようにってSNSも繋いで待ってたのに、俺との事なんかすっかり忘れてるんだもの!」
「あー…何か覚えあるわ。こっちに期待しとるのかな、て思うたから色々用意しとったのに、いつの間にか『え?それ、もういいんだけど』みたいに勝手に自己完結しとるん」
「そうそう!他にもね…」
「それ言うなら、僕と勇利がシニア上がった頃…」
暫し共通の話題で盛り上がった2人は、やがて声を揃えて「勝生勇利は、色々と有り得ない!」という結論を述べた後で笑い合った。
「結局僕ら、あの勇利に引き寄せられてしもた似た者同士やな」
「一見大人しそうな顔して、ものの見事に心も身体も鷲摑みにされちゃったし」
「身体のくだりはええ」
昼下がりの出来事を脳裏に反芻させながらにやけているヴィクトルに、純はげっそりとした顔で返す。
「だって事実だし。恋人との身体の繋がりって、何だかんだいって結構大切だよ?お前だって、あのヒゲの恋人とよろしくしてるんだろ?」
「え、違っ…!」
「だって、勇利が俺に言ってたもの」
「嘘、やっぱバレ…って、あ、あんな。僕があの人とそうなったんは、僕が引退発表してからやから!ホンマやから!」
目に見えて狼狽えだした純の姿に、ヴィクトルは内心の安堵感を隠しながら表情を緩めた。
そのまま2人で冬の星空を仰いでいたが、やがて純が切り出してきた。
「あんたに会うて、1つ判った事がある」
「何だい?」
いつもの様子に戻った純からの言葉に、ヴィクトルは彼を見つめる。
「あんたは僕が今ここにおらなんでも、いずれ勇利を通じて僕に会おうて思うてたやろ」
確信に満ちたような声に、ヴィクトルは僅かに表情を引き締めた。
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