第14章 13章 新たな嵐
やがて彼の下りる駅になり別れる。
そしてまたいつも通り夕方を迎えていつも通り帰る。
そんなはずだった。
けれど今日ばかりはそうはいかなかった。
帰りの電車で梨雄と話をしていつも通り自分の駅で下りた。
梨雄に軽く手を降って。
自宅についてのんびりしていると梨雄から突然電話がかかってきた。
「なぁ、澪」
いつもと口調が違う。
それに声がいつもと違って冷たい。
私は「どうしたの?」と恐る恐る返事をする。
「留学ってどうゆうことだ?」
彼は私にそういう。
何でそのことを知っているの、決めるまで言わないはずだったのに、どうしよう。
頭の中でいろんなことが過ぎっていく。
「何で、何でそのこと知ってるの?」
そう私は半泣きで言うと
「さっき、電車で二つ折りになってる便箋拾ったんだよ。人の手紙なんて見るつもりなかったんだ。けど澪の座ってた場所の近くにあったから澪のかなと思って確認もかねて、宛名だけ見ようとした。
そしたら留学の話が書いてあったんだよ」
彼の声はどこか冷たくて寂しそうで。
私は泣きそうになるのを必死に止めて「会って話がしたいです。」そういった。